理想とのギャップが大きい介護職の現状

介護職は体が弱っている高齢者や要介護者をサポートする崇高な仕事というイメージがある。
やりがいがあって周りからも感謝される、理想的な仕事であると思って働く人は多いが、実際に介護の現場に立ったら、その瞬間に現実とのギャップに直面するのが実状だ。

介護職は世間のイメージにあるような、綺麗で朗らかな雰囲気はほとんど存在しない。
要介護者の介助は非常に過酷なものであり、筋肉痛や腰痛が慢性化するのは避けられない。
また、仕事の性質上、夜間でも即座に不測の事態に対応しないといけないので生活が不規則になりやすく、心身の疲労が蓄積しやすいと言われている。
施設利用者からの理不尽なクレームも多いので、一時も気の休まることが無いのが介護職の実状となっているのだ。

介護職は離職率が高い仕事として知られているが、これは単に仕事が過酷なだけではなく、理想と現実のギャップが大きいのも理由のひとつと言われている。
介護施設を利用する要介護者はその多くが高齢者であり、認知症患者も一定数存在する。
身勝手な行動を取ったり利用者同士で諍いを起こすなどトラブルも多いので、介護職は常に緊張を強いられているのが問題なのだ。

時には吐しゃ物や排せつ物を除去する作業を行うこともあるので、介護職は決して綺麗で華やかなものとは断言できない。
理想を追い求めて就業する人が多い一方、現実とのギャップに直面したことで幻滅し、離職者が多数発生するのも介護業界ではありがちなことなのだ。